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一家心中


一人の女の子がいた。性格は明るく、小学校ではたくさんの友達に囲まれていた。
また、女の子は大のおじいちゃん子で、おじいちゃんも女の子の事を本当に可愛がった。
しかし、おじいちゃん今は入院しており、余命は長くなかった。

医師がもう残りわずかの命である事を伝え、女の子は両親に連れられ病院に行った。
病室で女の子の両親はおじいちゃんと話した後、医師の説明を受けに病室を出ていった。
病室には女の子とおじいちゃんの二人だけ。

女の子はおじいちゃんに、学校の事や最近楽しかった事などいろいろな事を話した。
しかし、途中で女の子は泣きながら
「おじいちゃんいなくなるの?」
と聞いた。するとおじいちゃんは
「おじいちゃんが死んだら、お父さんとお母さんと一緒にかなしんでくれるかい?」
と言った。

女の子は
「うん・・。でもおじいちゃん、死んじゃいやだよ。」
とつぶやいた。

その後、女の子は家に帰ることになり、その次の日おじいちゃんは帰らぬ人となった。
女の子はその日、わんわん泣いた・・。

一か月後、ある記事が新聞の隅に載った。
一部抜粋すると

「一家心中、動機は全くの不明。女の子の名前は○○加奈ちゃん」









【解説】  「おじいちゃんが死んだら、お父さんとお母さんと一緒にかなしんでくれるかい?」「おじいちゃんが死んだら、お父さんとお母さんと一緒に加奈死んでくれるかい?
友引ならぬ爺引き。

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帰宅


今日もまた上司に怒鳴られた。OL仲間の間でもかなり評判が悪いハゲ上司だ。
「私のストーカーの犯人はあのハゲだったりして。」そんなことを考えつつ帰宅した。
家といっても、たった二部屋しかないボロアパートだ。リビング+キッチンと寝室だけ。
窓もリビングにしかない。安いからまだ」良いけど。

玄関の鍵を開けて部屋にはいると、びっくりした。

リビングにあったタンスが荒らされていたのだ。
そういや、朝食を食べに出た時に鍵をかけ忘れて、そのまま出勤したんだ。
くそっ!窓は全部鍵が掛かってるから、玄関から入られたんだろう。
あー気持ち悪い。むかつく。犯人は死んで欲しいと思う。
もう今日は疲れた。晩ご飯はいいや。警察には明日届けを出そう・・。

私は玄関の鍵が閉まってるのを確認し、寝室に向かった。











【解説】  玄関の鍵を開け、中に入る~鍵をかけ忘れて出勤したはずなのに、帰宅時には鍵を開けて彼女は部屋に入っている~玄関の鍵をかけていないのに閉まっているのを確認  侵入者はまだ家にいるということ。
はげ上司かどうかは不明です。

(智代の家に入るとは勇気があるな、春原!)

(え、OLだったの?)

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暗い山道


月明かりも街灯も民家の灯りも無い山道。

急いで車を飛ばし家路へと急ぐ。

するといきなり人が飛び出してきた。

急ブレーキを踏み何とか衝突は避けた。

相手も無事な様だが、凄まじい形相で何か言っている。

何だか怖くなりアクセル全開で逃げ去った。

ルームミラーで確認するが、まだこっちを見ている。

しつこいな。飛び出してくる方が悪いだろーが。







【解説】  アクセル全開で逃げて、それからルームミラーで確認したのに、暗闇でなぜ見えるんだ。

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幽霊を乗せるタクシー


昨日夜遅くに会社に呼ばれた(クレームで)
で、バスも電車もないので家までタクシー呼んだのですが、
そのときの運ちゃんとの会話です

運「昨日近所のレストランで刃物持った男が暴れて逃げたらしくて
僕らも注意するように言われたんですわ。
もし乗せちゃっても気づかない振りして降ろしてから通報してってね。」

俺「こわいっすね~。大阪でも物騒な事件がありましたしね~。」

運「こわいね~。でもまあ幽霊さん乗せるよりはまだマシですよ。
あいつら無銭乗車するし、事故を誘うしで大変ですよ。」

俺「大変です・・・って、乗せたことあるんですか!」

運「しょっちゅうですよ。今日もちょうどお客さんと入れ違いで降りていきましたよ。
気づきませんでした?」












【解説】  タクシーは客の家まで来て、幽霊は客と入れ替わりに降りた・・。
幽霊の目的地は彼の家ということです。

(風子です。)

(やっぱ、恐くないな。)

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心霊写真


友達と2人で話してたら、久しぶりに心霊写真を撮ってみたいと言いだした。
近くの山道に惨殺事件があってからも、未だに取り壊されず残されてた民家があるので
夜中に行ってみた。

玄関から居間、風呂場とトイレ、キッチンに父親の部屋、階段から2階へ行き、
子供部屋からベランダ、母親の部屋、階段を降りて1階へ進んだ。
最後に家をバックに一人ずつと、片っ端から写真撮って帰った。

そして、今日だ。出来上がった写真を見て俺達は驚いた。

何も写ってないのだ。
もちろん俺達は普通に写ってる。霊的な物が何も写ってなかったのだ。
「・・おかしくね?」
「もう成仏しちゃったとか、じゃねぇかな?」
「やっぱそうなのかな。じゃあ、あそこ行ってももう心霊写真撮れないって事か。無駄だったなぁ」
「そうでもないよ。行く途中に結構周りから孤立してる民家、1軒あるから。次はそこ行こうぜ」
「おぉ!マジで?そこも廃墟?」
「んな訳ねぇじゃん。普通に人住んでたよ。今日の夜行こうぜ」
「おっけ、分かった。今の内に適当に準備しとくわ」
楽しみだ。かなり久しぶりだから何かワクワクする。












【解説】  実はこの2人が殺人事件の犯人。しかし、その場所で心霊写真が撮れなかったので2人は、今夜孤立している民家へ行く。また悲劇が起こるでしょうね。
(岡崎さんと春原さんまさか・・・。)

(俺たちにそんな勇気はない!)

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