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私のこと愛してる?
新婚初夜。
ベッドで妻が夫に聞いた。
「ねえあなた、わたしのこと愛してる?」
夫はほほ笑みながら答えた。
「もちろん愛してるさ」
やがて2人のあいだには娘が1人生まれた。
その娘の7歳の誕生日。娘が父親に聞いた。
「ねえパパ、あたしのことアイシテル?」
父親はほほ笑みながら答えた。
「もちろんアイシテルよ」
「ママのこともアイシテルんでしょ?」
娘はさらに聞いた。
「ああ、もちろんママのことも愛してる」
「あたしとママなら、どっちをいっぱいアイシテルの?」
「難しいね」
父親は少し考えてから、やはりほほ笑んで答えた。
「たぶん、ママの場合とは意味が違っているんだよ」
「よくわかんない」
「まだわからなくていいのさ。さあ、ママにケーキお供えしてこよう」
10年後。
取り調べ室で、まだ若い刑事が男にこう聞いた。
「……で、結局なぜあんなことをしたんだ?」
男はしばらくうつむいたまま押し黙ったあと、ゆっくりとほほ笑みながら答えた。
「……意味が違っていたんです。前と同じように。それだけです」
1年後。男の娘とごく短いあいだだけ交際していた少年が、
新しい恋人の少女からふいにこう聞かれた。
「ねえ、あたしのこと愛してる?」
少年は青ざめた顔のまま、何ひとつ言葉を返さなかった。
【解説】
決まった回答はないが、「意味が違っていたんです」という父の言葉には
4通りの解釈があるとされている。
1、「愛してる=DV」説
娘のことは「アイシテル」なので、その時点では暴力は無かったと考えられる。
しかし、ママは「愛してる」ので、夫にDVを受け死んでしまった。
そして10年後、娘のことも「愛してる」に変わり、父親に殺されてしまった。
男の娘と短期間交際していた少年はそのことを知っているので、
新たな恋人の「愛してる」に対しても青ざめた。
2、「愛してる=死んだ人への愛 アイシテル=生きている人への愛」説
娘はママと同様に愛してもらうために自殺した。
刑事が「なぜあんなことをしたんだ?」というのは、
父に対してではなく、娘の自殺に対して言っている。
3、「愛してる=恋愛感情、で、アイシテル=家族愛」説
10年後、娘のことを「アイシテル」から「愛してる」と呼ぶ父。
この時点で娘に対して恋愛感情を持ってしまった父は、
娘が少年と交際していることに嫉妬し、娘を殺してしまい、逮捕された。
少年はそのことを知っているので、新しい恋人からの「愛してる?」に青ざめた。
4、「愛してる=恋愛感情=一生自分だけのものにする」説
ママは愛されたために父親に殺された。
10年後、娘のことも「愛してる」になり、娘も父親に殺された。
事情を知っている少年は、新しい恋人の「愛してる?」を聞いて
自分も同じ道を辿るのかと思い、青ざめた。
しかし、綿流しの二日後に誰も予想していなかった事態が発生した。
大石(綿流しの祭りの二日後に圭一が無残な姿で発見され、悟史君が失踪しました。)
ひぐらしが物悲しく鳴いていた。